日本版DBS認定申請の手続きガイド|2026年12月25日受付開始。流れ・必要書類・手数料・審査期間をわかりやすく解説
「日本版DBSの認定、うちも取ったほうがいいのかな……」
「でも、申請って何から手をつければいいの?」
スイミングスクールや学習塾、ピアノ教室を運営している方から、最近こうしたご相談が増えてきました。
日本版DBSの認定申請とは、学習塾やスポーツクラブなど、法律上の義務がない民間の事業者が、「子どもを性暴力から守る体制が整っている」と国(こども家庭庁)に認めてもらうための手続きです。受付は、法律が施行される2026年12月25日から始まります。
結論からお伝えします。申請そのものはオンラインで完結し、手数料も3万円。手続きの画面だけを見れば、そこまで複雑ではありません。
ただし、申請ボタンを押す時点で「体制がもう動いている」ことが求められます。規程を作るだけでなく、スタッフの研修や相談の仕組みまで、申請前に整えておく必要があるんです。
先に結論:認定申請の流れ5ステップ
- 申請前の準備:GビズIDの取得、規程づくり、スタッフ研修、相談・見守りの仕組みづくり
- システムに登録:国の専用システム「こまもろうシステム」に事業者アカウントを作る
- 申請:申請書を入力し、添付書類をアップロード。手数料3万円を支払う
- 審査:1〜2か月程度(書類の不備を直している期間は含まない)
- 認定:結果が通知され、こども家庭庁のホームページで公表。認定マークが使えるようになり、スタッフの犯罪歴確認が始められる
ここから、5つのステップを順番に見ていきましょう。

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そもそも、うちは「認定申請」する側?
日本版DBS(こども性暴力防止法)の対象は、大きく2つに分かれます。

- 義務の事業者:学校、認可保育所、認定こども園、児童養護施設など。法律で自動的に対象になるので、認定申請はしません
- 認定の事業者:学習塾、スポーツクラブ、ピアノ教室などの習い事、認可外保育施設、放課後児童クラブなど。自分で申請して認定を受けると、制度の対象になります
認定は任意です。ただ、塾やスポーツクラブなどの「習い事」系は、教える人が3人以上いる、6か月以上続くカリキュラムがあるといった条件を満たしている必要があります。
「うちはその条件に当てはまる?」という方は、まずこちらで確認してみてください。

申請はいつから?審査にどれくらいかかる?
受付開始は2026年12月25日。それより前は出せません
認定申請ができるのは、法律の施行日である2026年12月25日からです。施行日より前に申請することはできません。
審査にかかる期間は、1か月から2か月程度とされています。ここで気をつけたいのが、国のQ&Aの次の一文です。
この期間には、記載事項や書類に不備があり、訂正を行うまでの期間を含みません。
(こども家庭庁「こども性暴力防止法に関するQ&A」2026年9月29日改訂)
つまり、書類に不備があれば、直している間は時計が止まるということ。12月25日に出しても、不備が続けば認定はどんどん先に延びていきます。
目指すのは「12月25日に、不備なく出せる状態」
「施行日までに認定を取る」ことは、仕組み上できません。ですから当事務所では、施行日を迎えた時点で、不備のない申請をすぐ出せる状態にしておくことをおすすめしています。
全体のスケジュール感は、毎月更新しているこちらの記事にまとめています。

ステップ1:申請前にそろえておくもの
GビズIDを取る
認定申請は、国の専用システム「こまもろうシステム」からオンラインで行います。そのログインに必要なのが「GビズID」。デジタル庁が発行している、事業者向けの共通IDです。
まずは代表者が「GビズIDプライム」を取得しましょう。担当のスタッフには、プライムから「GビズIDメンバー」というアカウントを発行できます。
取り方は、マイナンバーカードを使ったオンライン申請と、書類の郵送による申請の2通り。
- オンライン申請:法人代表者の場合、審査は24時間365日、速やかに行われます
- 書類申請:審査期間は最大1か月
「GビズIDは2週間くらい」という情報をよく見かけますが、書類申請の審査期間は最大1か月に変わっています。郵送で申請する方は、とくに早めに動いてください。
もう一つ見落としがちなのが、GビズIDの有効期間は発行日から2年3か月だという点。昔、補助金などで取ったIDがある方は、期限が切れていないか確認しておきましょう。
詳しい手順は公式サイトで確認できます。→ https://gbiz-id.go.jp/
規程を2つ作る
申請には、次の2つの規程を添付します。
- 児童対象性暴力等対処規程:性暴力のおそれや疑いが出たときに、①性暴力を防ぐための措置(子どもと接する仕事から外すなど)、②事実の調査、③被害を受けた子どもの保護・支援を、どう行うかを決めておくもの
- 情報管理規程:スタッフの犯罪歴という、とても繊細な情報を誰がどう扱い、どう廃棄するかを決めておくもの
どちらも国がひな型を出していて、穴埋めでかなりの部分は形になります。でも、本当に問われるのは「書いたとおりに動けるか」。たとえば「誰が調査をするのか」「子どもを遠ざけるとき、シフトはどう回すのか」。小さな教室ほど、ここで手が止まります。
作り方は、それぞれこちらの記事で解説しています。


スタッフに研修を受けてもらう(2026年9月の改訂で明確に)
2026年9月、国のガイドラインが改訂され、研修を受けるタイミングがはっきりしました。
認定等の申請時に、当該研修の受講を証する書類(研修実施計画書、事業者内の研修のお知らせ等)を提出する必要がある。
(こども家庭庁「こども性暴力防止法施行ガイドライン」令和8年9月改訂版)
言っているのは要するに、今いるスタッフには申請前に研修を受けてもらい、その証拠を申請書に付ける、ということです。申請後に働き始める人は、子どもと接する仕事を始めるまでに受講すれば大丈夫とされています。
国は研修用の動画や資料を公開しています。ただ、法律が求める研修は、動画を流して終わりではありません。座学と演習を組み合わせる形が必要で、演習をどう組み立てるか、記録をどう残すかは事業者側の工夫になります。

相談・見守りの仕組みを「動かして」おく
認定の基準には、子どもの様子の変化に早く気づく取り組み(面談やアンケートなど)や、子どもが相談しやすい仕組みを、すでに実施していることも含まれています。
「申請が通ったら始めよう」では間に合いません。規程と同じく、申請の時点で回っている状態を目指しましょう。
スタッフへの事前説明と、就業規則の見直し
認定を受けると、子どもと接する仕事をしているスタッフは、性犯罪歴の確認を受けることになります。
国のガイドラインは、認定事業者に対して、認定を受ける前にスタッフへ「あなたは確認の対象になる」「本人が戸籍を国に出す必要がある」といったことを伝えておくよう求めています。あわせて、就業規則に「犯罪歴の確認の手続きに対応しなければならない」という定めを置くことも挙げられています。
いきなり「来月から犯罪歴を確認します」と言われたら、誰でも身構えるもの。説明の段取りと就業規則の整備は、社労士と一緒に進めるのが安心です。


ステップ2〜3:システム登録と申請書の入力
まずアカウント登録、それから申請
GビズIDが取れたら、こまもろうシステムに事業者のアカウントを登録します。ガイドラインでは、認定を目指す事業者のアカウント登録は認定申請の前に行うとされています。
あとは画面に沿って、申請書の内容を入力し、添付書類をアップロード。最後に手数料を支払って提出です。入力の途中で一時保存できる仕様も想定されています。
申請書に書くこと
主に次のような項目を入力します。
- 事業者の名前・住所・代表者名・連絡先
- 事業の概要と種別(「民間教育事業」など)
- 事業所(教室)の名前と所在地
- 子どもと接するスタッフの仕事の内容と、その人数
- 同じ屋号で別の会社がフランチャイズ展開している場合は、その旨
- GビズID
添付する書類
| 書類 | ひとこと |
|---|---|
| 定款・登記事項証明書 | 個人事業主の方は住民票の写し |
| 事業を行っていることがわかる資料 | 習い事なら、ホームページやパンフレット、カリキュラム、生徒数など。教える人3人分の氏名・住所・生年月日・業務の概要も必要 |
| 事業と、スタッフの仕事の内容を説明する資料 | 既存のパンフレットや募集要項を使ってよいとされています |
| 認定基準を満たしていることを示す資料 | 犯罪歴確認の責任者の部署・役職・氏名、研修の受講を証する書類など |
| 児童対象性暴力等対処規程 | 上で説明した規程 |
| 情報管理規程 | 上で説明した規程 |
| 誓約書(2種類) | 犯罪歴確認をきちんと行う旨、欠格事由に当たらない旨 |
| 役員の氏名・略歴 | 法人の場合 |
システムの細かい操作方法や様式は、国が別途マニュアルで示すことになっています。
このあたりから、正直かなりややこしくなってきます。とくに「スタッフのうち、誰が確認の対象になるのか」の線引きは、申請書の内容にも、その後の犯罪歴確認の範囲にも響くところ。迷ったら、一度ご相談ください。
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手数料はいくら?
オンラインなら3万円。「1事業ごと」にかかります
手数料は、2025年12月に公布された政令(施行令)で決まっています。
| 申請方法 | 手数料 |
|---|---|
| オンライン申請(原則) | 30,000円 |
| 書面による申請(例外) | 31,500円(郵送費込み) |
書面での申請は、システムの故障や災害などでオンラインが使えないときの例外です。「1,500円高いけど紙で」と選べるものではないので、基本はオンラインと考えておきましょう。
注意したいのは、手数料が「1事業者」ではなく「1事業」ごとにかかる点です。

- スイミングスクールと放課後児童クラブを運営している → 2件分
- 学習塾と英会話教室のように、習い事を2種類運営している → 別々の事業なので2件分
- 同じスイミングスクールを3つの校舎で運営している → 1つの事業として1件分
更新料はなし。犯罪歴確認にも手数料はかからない
認定には更新の手続きがありません。スタッフの犯罪歴確認(国への照会)にも手数料はかかりません。国に払うお金は、基本的にこの申請手数料だけです。
ただし、「一度取れば安泰」というわけでもありません。認定のあとにも、続く義務があります。
ステップ4〜5:審査、そして認定のあと
認定されると、何が起きる?
審査が終わると、結果が通知されます。認定された場合は、事業者名や教室の名前・所在地などが、こども家庭庁のホームページで公表されます。
そして、ここから2つのことができるようになります。
① こまもろうマークが使える

認定事業者は、水色の「こまもろうマーク」をホームページ、パンフレット、名刺、求人広告、看板などに付けられます。一方、配った後に回収できないペンやクリアファイルなどの販促品には付けられません。名刺も、その事業に携わるスタッフの分だけです。
② スタッフの犯罪歴確認が始められる
ここで押さえておきたいのは、認定事業者は、認定を受けてからでないと犯罪歴確認の手続きに進めないことです。
認定後に続く義務
| やること | 期限 |
|---|---|
| 認定の時点でいるスタッフの犯罪歴確認 | 認定の日から1年以内 |
| 新しく採用したスタッフの犯罪歴確認 | 子どもと接する仕事を始める日まで |
| 確認済みスタッフの再確認 | 前回の確認から5年を経過する日の属する年度の末日まで(5年ごと) |
| こども家庭庁への定期報告 | 年1回(初回は認定日から1年以内) |
今いるスタッフ全員の確認が終わったら、システムで届け出ます。届け出た内容は公表に反映されるので、保護者に「現職スタッフの確認も済んでいます」と示せるようになります。
また、公表されている内容や規程を変えるときは、原則として変更の2週間前までに届け出が必要です。
スタッフ本人が戸籍を出す手続きについては、こちらで詳しく解説しています。

認定は「取って終わり」ではない
2026年10月1日、国は認定事業者をどうチェックするかの指針を定めました。定期報告がきちんと出ているかは毎月確認され、内容に疑問があれば報告を求められたり、立入検査が入ったりします。
なかでも重いのが、必要な犯罪歴確認をしていなかった場合は、認定が取り消されること。法律では「取り消すものとする」と定められていて、国の指針も「必要的取消し」と呼んでいます。
認定後に何をチェックされるのかは、こちらの記事にまとめました。

よくある質問(FAQ)
【行政書士から一言】
認定申請のご相談で多いのは「書類はどれを出せばいいか」という質問です。でも実際につまずくのは、書類の手前。「誰が確認の対象か」「研修をどう実施して記録するか」「相談の仕組みを誰が回すか」。ここが決まると、申請書はずっとすんなり書けます。
- Q. 日本版DBSの認定申請はいつからできますか?
-
法律の施行日である2026年12月25日からです。それより前に申請することはできません。審査には1〜2か月程度かかり、書類の不備を直している期間はこれに含まれません。
- Q. 認定申請の手数料はいくらですか?
-
オンライン申請で1事業あたり30,000円です。書面での申請は例外的な扱いで、郵送費込みで31,500円です。同じ事業を複数の教室で行っている場合は1件分、別の事業を行っている場合は事業ごとに必要です。更新料や犯罪歴確認の手数料はかかりません。
- Q. GビズIDはどれくらいで取れますか?
-
法人代表者がマイナンバーカードを使ってオンライン申請する場合、審査は速やかに行われます。書類による申請は審査期間が最大1か月です。GビズIDには発行日から2年3か月の有効期間があるので、以前取ったIDがある方は期限も確認しておきましょう。
- Q. スタッフの研修は、いつまでに受けさせればいいですか?
-
2026年9月改訂のガイドラインでは、認定の申請時に研修の受講を証する書類(研修実施計画書や社内の研修のお知らせなど)を提出するとされています。申請時点で働いているスタッフは申請前に、申請後に働き始める人は仕事を始めるまでに受講させる、という整理です。
- Q. 認定を受ける前に、スタッフの犯罪歴を確認しておくことはできますか?
-
できません。認定事業者は、認定を受けた後に犯罪歴確認の手続きに進む流れです。認定の時点でいるスタッフは、認定の日から1年以内に確認を終える必要があります。
まとめ:12月25日に「不備なく出せる」状態をつくろう
- 認定申請の受付は2026年12月25日から。審査は1〜2か月程度(不備の訂正期間は含まない)
- 申請前に、GビズID・2つの規程・スタッフ研修・相談の仕組みをそろえておく
- 手数料はオンラインで1事業3万円。更新料はなし
- 認定されるとマークが使え、スタッフの犯罪歴確認がスタート。認定後も毎年チェックが続く
「うちの教室は認定の条件を満たしている?」「規程は作ったけれど、実際に回せるか不安」「研修の記録はどう残せばいい?」
そんなざっくりしたご相談からで大丈夫です。このはのこでは、行政書士が規程の作成や認定申請書類の作成・申請手続きを、社会保険労務士が就業規則や採用書類の見直し・スタッフへの説明をサポートします。なお、犯罪歴確認は、交付された確認書を見る(閲覧する)ことだけは事業者ご自身にしかできませんが、それ以外の申請手続きは行政書士がサポートできます。その準備から一緒に進めます。
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